「エステと栄養学」両方をかけ合わせることで、自分だけのオリジナル技術へ
「ダイエットに成功したい!いまよりもっと綺麗になりたい!」と、自分の見た目の変化を求めてエステサロンに通われるお客様に対し、ただ施術をすることがセラピストの技術というわけではありません。
お客様のお悩みの原因がどこにあるのか、一人ひとりに向き合うことで、根本的な要因を探し出し、その方に合った改善方法で対応していくことが、セラピストにとって本当に必要な技術です。
石川県能美市にある、「プライベートサロンセレナ」のオーナー南様は、ご自身のコンプレックスを克服したいという想いからさまざまな知識や資格を習得し、それらをかけ合わせることで、「内外美セラピスト」というオリジナルな技術を身に付け活躍されています。
普段どのような想いでお客様と向き合い施術をされているのか、また「内外美」という体の内側と外側のケアにどのような効果があるのかなど、お話しを伺いました。
目次
「一生使える技術を身に付けたい」という想いがつながりエステサロンを開業
Q.プライベートサロンセレナ様についてご紹介をお願いします
完全予約制 プライベートサロンセレナという名前で、石川県能美市の自宅サロンで瘦身エステとフェイシャルトリートメントをメインにお客様へ施術を行っています。
わたしが初めてサロンを開業したのは29歳のとき、今年で13年目を迎えました。
アパートの一室でアロマリラクゼーションサロンとして開業し、その後エステ系へシフトしてからはオールハンドのボディエステとフェイシャルトリートメント、よもぎ蒸しなどをおこなっておりました。
ラジオ波を使用したコアヒートメニューは2020年10月に機器を導入。
現在ほとんどのお客様がコアヒートを使用したメニューを目的に来店されていますが、希望されるお客様には、オイルマッサージやアロマトリートメントを施術することもあります。
Q.サロン開業の背景について教えてください
セラピストになった一番のきっかけは、自分のコンプレックスを克服したい!という想いと、手に職をつけたいという願いがあったからです。
20代の頃のわたしは自分の目が嫌いで、あまり積極的に表に出ることはありませんでした。
ただ人一倍探求心があったので、どうすれば自分を綺麗に見せられるかを自分で考え、洋服選びに気を使ったり、時間をかけてメイクしたりと、綺麗に見せるための工夫を模索していました。
そして愛知県名古屋市で独り暮らしをしていた時、マツゲエクステ(以下、マツエク)という目を大きく見せる技術に出会い、もともと細かな手作業が好きでなにか技術を身に付けたいという想いをかなえるために、アルバイトをしながらマツエク技術を身につけることにしました。
けれどその想いはあっけなく閉ざされてしまいました…。
マツエク技術習得直後に、マツエクをサービスとしてお客様へ提供する場合は、法改正により美容師免許が必要になったのです。
仕方なくマツエク技術者としての道を諦め、当時生活費を稼ぐだけで精一杯だったわたしは、地元石川県へUターンしました。
地元に戻ったあとも、ひたすらに「技術を身に付けたい」という想いで、偶然見つけた未経験でもできるアロマのサロンへ飛びこみ就職。
そこで出会ったお客様にアパートが近くで借りられるという話しを聞いて、「開業へチャンジしてみよう」と経営知識もないまま、アロマリラクゼーションサロンを開業したのが始まりです。
自分自身の健康を突き詰めた結果、内外美セラピストへ
Q.南様が現在の「内外美セラピスト」という肩書きになられたきっかけを教えてください
アロマリラクゼーションはお客様のリピートにつながらなかったため、エステ系へとサロンのメニューを方向転換したあと、フェイシャルエステを希望されるお客様が増えました。
けれど施術をしていくうちに、根本的な肌改善には体の内側を変えていく必要がある、と感じました。
そして、当時通っていた自分の不妊治療にかかる費用を払うために仕事を続けるのが辛かったこともあり、健康を意識し自分自身で体質改善しようと思いました。
また、もともと食に興味がなかったわたしの食生活はとても乱れていて、サロンを一人で経営しているとなかなかゆっくりとお昼を食べる時間もなく、いつもコンビニのおにぎりを食べながら次のお客様の準備をする、という生活を送っていたことも、なんとかしなければという想いにつながりました。
まずは健康とはなにかを考え、そして栄養によって体が作られていることを知り、栄養学の勉強を始めたのです。
するともっと深く知りたい!と思うようになり、DNA解析や腸内フローラ解析の講師資格をとって、解析結果をもとに食事や栄養のアドバイスができるようになりました。
現在はエステ技術と栄養学をかけ合わせ、体の外側と内側の両方からお客様それぞれパーソナルに施術できるようになり、内外美セラピストとして自分に自信が持てるようになりました。
Q.内外美セラピストとして普段大切にされていることはありますか
外面よりも効果が表れにくい内面をケアすることで体質改善につながることを、できるだけすべてのお客様にお伝えするようにしています。
実はお客様のなかには、体が熱を生み出せず温まってもすぐに冷めてしまうという遺伝子リスクを持つ方もいらっしゃいます。
熱を生み出しにくいと運動しても汗をかかなかったり、温感の持続性がなかったりと、体が常に冷えてしまうため中性脂肪が減らず、痩せにくい体になってしまいます。
そのためダイエットを本気で考える方で、遺伝子リスクをお持ちのお客様には、なるべくDNA解析や腸内フローラ解析もおすすめし、その結果に基づいた栄養や食事のアドバイスをするようにしています。
また、コアヒートのラジオ波も、遺伝子によって効果が出やすい箇所があるため、その部位にはラジオ波を長くあてるなど施術方法を工夫しています。
内面は外面と比べ、効果が見た目で分かりにくく体質改善までに時間がかかりますが、インナーケアを重視することで結果が出づらい方もしっかりと結果が出せる、と実感してもらうためにも食事のアドバイスは重要であり施術中に重視しています。
エステの外面的ケアと栄養からの内面的ケアが体質改善に相乗効果をうみだす
Q.内面ケアをしていくことでお客様にはどのような変化が現れていますか
一番印象的だったのが、回数券を使いきったお客様がしばらく間が空いたにもかかわらず、以前の体が良い状態をキープしたまま再来店いただいたことです。
そのお客様は、来店されなかった期間もわたしがアドバイスした食事方法通り続けてこられたことで、良い状態が保たれていました。
また、これまでエステに通っていてもなかなか痩せられない、という万年ダイエッターのお客様が、自分に合う栄養を摂るよう心掛けてエステにも通っていただいたことで体質改善し、自分も痩せられるんだ!と、以前よりもポジティブな表情へ変わられたこともありました。
私自身、食べ物で体が変わるという認識がなかったこともあり、食事とエステを組み合わせることによって結果が早くあらわれ、体の良い状態がキープできるのだと、お客様の変化を見て実感させられています。
Q.栄養による内面ケアと、コアヒートのラジオ波はどのような関係性があるのでしょう
実は栄養学を学んでいた時、講座のなかで体の深部から温めるには対極板のあるラジオ波が有効であることを知り、もし自分のサロンに機械を導入するのであれば、絶対に対極板付きのラジオ波機器と考えていました。
情報を集めるためアンテナを張っていたところ、偶然インスタグラムでコアヒートの広告を見たのが、コアヒートを導入したきっかけです。
対極板つきのラジオ波は、体の内部を温めて継続する効果もあるため、コアヒートを実際に体験されたお客様からは、「厳しい冬でも室内でTシャツのまま3日間過ごすことができた」という感想や、「基礎体温が上がった」、「むくや冷え性の悩みがなくなった」というお声をいただくことが多いです。
体の内部が温まれば血の循環が良くなり、老廃物の排出もスムーズになることで、栄養の吸収力を高め免疫力アップや肌のターンオーバーも早まるので、内面ケアと合わせることでさらに効果が早くあらわれるようになります。
またオールハンドの施術はセラピストの体力が必要になりますが、コアヒートのおかげで力をそれほどかけることがなくなり体の負担が減ったのと、ラジオ波を自分の体からお客様の体に流すことで、自分自身も冷えを感じにくくなりました。
内面ケアの大切さをもっと広めたい
Q.南様のセラピストとしての目標についてお聞かせください
コアヒートを導入してから売上目標を達成するなど経営も順調になってきました。
なので今後はさらにサロンの経営基盤をしっかりと固め、店舗の拡大やスタッフ雇用など、同じ価値観を共有できる仲間を育ててみたいと思っています。
これまで自分の探求心とチャレンジ精神だけでサロンを運営してきて、経営が苦しい時期もありましたがなんとか手探りで続けてこられたのと、身につけてきた知識や技術が自分にとって強みになりました。
これからスタッフにも強みを伝え身につけてもらい、内外美セラピストがいるサロンとして、もっと内面ケアの大切さを発信していきたいです。
取材後記
勢いでサロンを開業され、13年間お一人で試行錯誤を繰り返してきた結果、ご自身の強みを見つけられたお話しをしていただいた南様ですが、プライベートではフルマラソンを3回完走されたご経験もあるそうです。今後もマラソンは走り続けるとのこと。すごいですね!
ご自身のコンプレックスや欠点を自ら克服しようと、さまざまな知識や技術を身につけられてきた姿は、セラピストとしての強さや誇りを感じ輝いて見えました。
今後プライベートサロンセレナ様がどのように発展していくのか、南様のこれからのご活躍が楽しみです。